院長のコラム

ノドが痛い

せせらぎタウン平成25年1月号に「扁桃炎」の一口メモを掲載しました。その一部を転載します。

 急にドカ雪が降り本格的な冬を迎えています。部屋の暖房を使用して空気が乾燥してくると、急な発熱、飲み込み時の痛み(嚥下時痛)などを訴える患者が増えてきます。このような症状は多くの場合、扁桃腺に炎症を起こした「扁桃炎」の患者にみられます。扁桃腺は細菌、ウイルス、塵埃などの異物が体内に進入して最初に接触するリンパ組織で、外敵から体を守る役割を持っています。
 扁桃炎には急性扁桃炎と慢性扁桃炎がありますが、突然の発熱や嚥下時痛を起こすのはおもに口蓋扁桃の急性炎症です。急性扁桃炎の咽頭痛は病気の初期から現れ、とくに嚥下時に強まるので食べられなかったり、言葉が不明瞭になること(構音障害)もあります。急性扁桃炎の発熱は風邪よりも顕著で、悪寒戦慄を伴うこともあります。首のリンパ節が両側性に痛みをともなって腫れることもみられます。
 急性扁桃炎は口の中をのぞいて口蓋扁桃が赤く腫れていることで簡単に診断されます。また、扁桃腺が軟部組織内にあるため薬の組織移行が良く比較的良好な治療効果を得ることができます。しかし、病気の初期に適切な治療がなされないと、重い続発症や合併症を引き起こすことも稀ではありません。急性扁桃炎の治療にもかかわらず高熱、咽頭痛、嚥下時痛などが改善しないときは、炎症が扁桃の周りに波及した扁桃周囲炎や扁桃の周りに膿汁が貯留した扁桃周囲膿瘍の続発を疑う必要があります。膿瘍があれば嚥下時痛がさらに強まり口を開けづらくなり、開口時に腐敗臭をともなうこともあります。さらに炎症が進行すると首の組織に膿汁が貯まる状態にもなり、外科手術を行なう必要もあります。
 発熱やノドの痛みを感じた時にはあまり我慢せず、耳鼻咽喉科専門医にご相談ください。

[ 更新:2013-01-09 09:31:35 ]

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