院長のコラム

嚥下障害とは?

嚥下障害に関する解説

嚥下障害とは水や食べ物をうまく飲み込めなくなり、食道ではなく気管から肺に入ってしまう状態を意味します。また、嚥下には食べ物を認識することや口内への送り込み、そしゃく(噛んで飲み込める形にする)なども関係するため、食べられない、飲み込めないことを広い意味で摂食・嚥下障害とも呼びます。
口から食べて飲み込むという行為は単に栄養を摂取する動作であるばかりでなく、人間として文化的な生活をおくり、質の高い生活を維持する上でも重要な意味を持ちます。とくに高齢者にとっては食べることが日常生活の大きな関心事になっていることも多く、口から食べられなくなると、食べる幸せが奪われるとともに、低栄養や誤嚥性肺炎などの原因にもなり、心身に多大な影響をもたらします。
摂食・嚥下障害は脳血管障害の後遺症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症などのように、食物の搬送に関係する神経システムに異常がある場合と、くち、のど、食道など食物の搬送経路に発生した疾患でも引き起こされます。また、加齢も徐々に食べたり飲み込んだりする能力を低下させます。
「食事を食べようとしない」「いつまでも口の中でもぐもぐしている」「食事中にむせや咳が多い」「よく食べ物を詰まらせる」「よく熱を出す」「ゲップが多く嘔吐しやすい」「体重が減少している」などの症状があるときには摂食・嚥下障害を疑う必要があります。このような場合、耳鼻咽喉科などの専門医による評価を受ける必要があります。治療は飲み込みに使われる口唇、舌、咽頭などの筋力を増強させたり、摂食・嚥下のタイミングを訓練するリハビリテーションが主ですが、状況によっては手術をおこなうこともあります。いずれにしても専門医の指導の下に訓練をおこなうことが重要です。

[ 更新:2007-08-18 15:38:21 ]

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